🧓「“老い”のケア〜依存と自立のバランス〜」看護部より🌱
- ブログ管理人

- 7月24日
- 読了時間: 3分
こんにちは🌸
今回は看護部より、
「“老い”のケア〜依存と自立のバランス〜」
をテーマに、日々の支援のなかで感じたことや学びをご紹介します📝
⚖️依存でもなく、自立でもなく-その“間”をどう支えるか?
ご高齢の利用者さまへのケアでは、
「どこまでを支援し、どこからをその方の力に任せるのか」
というバランスがとても難しく感じられます。
とくに病状が進行したとき、医師から訪問看護をすすめられても…
「私はまだできる」「必要ない」と拒否されてしまうこともあります😢
結果として、支援が届く前に状態が悪化してしまうケースも。
今回は、そんな“依存と自立のバランス”を考えるうえで
印象に残ったエピソードをご紹介します📚
🧓Aさんのケースより
Aさん:80代・女性/要支援2間質性肺炎+在宅酸素療法(HOT)を使用中🏠
現在はご主人がショートステイ利用中のため、お一人での生活が中心となっています。
体調の変化によりデイサービス利用が難しくなり、
毎日ヘルパーさんの支援を受けることに。
ある日の連絡ノートには、こんな記録がありました🖊️
「介助しようとすると『自分のペースで起きたいから待って』と言われ、起き上がるまでに40分見守り対応した」
そして、訪問看護師との会話のなかで、Aさんはこう語ってくれました。
「私はね、自分のやり方なら起き上がれるの。でも、この角度じゃダメなのよ。いきなり『ご飯です』って起こされて、『食べなさい』ってなると…でもね、若いお嬢さんが一生懸命やってくれてるんだから、文句なんて言えないわよ」
この日は午前中の支援のおかげで、午後2時にはお食事も終え、
珍しくリビングの椅子で過ごされていました🪑✨
手には、ヘルパーさんの予定表を握りしめておられ、
「誰がいつ来てくれるのか…わからないわ…もう…」と何度も読み返す姿がありました。
そこには、ゆっくりとではありますが、
自分のペースでケアを受け入れようとするAさんの姿がありました🌸
💬“自分らしさ”を大切にしたケアとは?
加齢や病気によって、以前は当たり前にできていたことが少しずつできなくなると、
「これからどうなっていくのか…」「誰にどう関わってもらうのか…」
と不安になるのは当然のことです😟
長年の生活習慣は、その方が大切にしてきた“自分らしさ”そのもの🌿
私たち支援者は、ただ「できないことを補う」のではなく、
その人の人生や価値観に寄り添いながら、
“その人らしい暮らし”を続けられるよう支える
ことが大切だと改めて感じました。
✨さいごに
“老い”のケアにおいては、
支援すること=「全部やってあげること」ではない
ということを、日々学び続けています🧠💡
依存と自立の間にある繊細なバランスを、
その人らしいリズムや想いを大切にしながら支えていく——
そんなケアを目指して、これからも取り組んでまいります。
📚参考文献
川嶋みどり(2025)『私的高齢者ケア論 ―リアルな老いから考える、新しいケアのかたち―』医学書院




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