⚠️ なぜ食中毒が起こったのか? – 事例から学ぶ食中毒予防
- ブログ管理人
- 3月17日
- 読了時間: 3分
本日は私たちのステーションの患者様のS様という方のお話をさせてください。
先日、訪問ヘルパーさんから緊急の連絡が入りました。
「Sさんが嘔吐と下痢を訴えており、ぐったりしています。」
(えっ?いつも元気なSさんに一体何が?イレウス(腸閉塞)??)
病院を受診した結果、夕食に食べたお刺身が原因の食中毒、またはウイルス性腸炎の疑いとの診断でした。

これは、訪問看護ならではのリアルな在宅の現場で起こったケースです。
マニュアルでは学びきれない、在宅ケアの難しさを感じた出来事でした。
🍣 お刺身のストックが原因に?
実は、Sさんはお刺身が大好き。
ご家族は、スーパーでマグロの切り身をまとめて購入し、冷凍庫にストックしていました。
📌 夕食の流れ
Sさんのご家族がスーパーでマグロの切り身をまとめて購入し、冷凍庫にストックしていました。
まとめ買いして冷凍したマグロの切り身は毎日1パックずつ冷蔵庫へ移し、解凍されたものをヘルパーさんが夕食に提供していました。
また、Sさんは食べ残しを捨てることに抵抗があるため、食べきれなかった分は
冷蔵庫に保存し、翌日以降も食べていたようです。
このように、
好きなものをお腹いっぱい食べてほしいと願うご家族
食品の管理が難しい訪問ヘルパーさん
食べ物を捨てられないSさん
それぞれの行動が重なり、食中毒のリスクを高める環境ができてしまっていたのです。
👩⚕️ 訪問看護師が伝えた「食中毒予防のポイント」
訪問看護師は、食中毒を防ぐために、Sさんとご家族へ次の対策をお伝えしました。
✅スーパーで購入した刺身は冷凍せず、その日に食べる!
→ その都度、新鮮なものを購入し、当日食べきるように。
✅ 冷凍食品は解凍日を記載し、1〜2日以内に食べる!
→ 食べきれなかった分は、ヘルパーさんに破棄してもらう。
🏡 在宅ケアだからこそ必要な「食の安全管理」
在宅では、食品の購入・保存・調理・提供のそれぞれの場面に、複数の人が関わることが珍しくありません。
今回のケースでは、
食材管理が困難な環境
消費期限の追跡が難しい状況
が重なり、食中毒リスクを高めてしまっていました。
訪問看護では、食事面の安全管理も重要な役割の一つです。
食中毒予防を含め、安心・安全な食生活のサポートに、これからも積極的に関わっていきたいと考えています。
📌 食中毒を防ぐために
厚生労働省では、「家庭でできる食中毒予防6つのポイント」を推奨しています。
ぜひ、日々の生活に取り入れて、食の安全を守っていきましょう!
Comments